2015-01-24
「つばさ」を鑑賞。
1927年制作のサイレント映画だが、なかなか良かった。
血気にはやる第一次大戦中のアメリカの戦闘機パイロットたちの話。
恋の鞘当をする主人公2人、中流階級のジャックと御曹司のデビッドが、恋の鞘当ての延長でボクシングでやりあってから意気投合、親友になるというパターンはバディものの基本。また、ドイツ軍(つまり敵軍)の撃墜王、ケラーマン大尉の騎士道精神も、かっこいい。初陣でジャックは撃墜されるがかろうじて英国軍陣内に不時着、デビッドは機銃の故障で戦闘不能だが、それに気づいたケラーマン大尉は彼を見逃して手を振って別れる。現代戦ではありえない、ある意味のどかな空戦模様だ。
また、後半撃墜されたデビッドの情報を、ただ一機でフランス軍の基地に投下して去っていくのもケラーマン大尉。敵ながらあっぱれというほかない。
また、ジャックの恋についての鈍感さ、純情さは現代の少年漫画のお約束のような感じだ。そういう直情径行的なジャックが、最後に大きな試練に晒されることとなる。
ラストは反戦に対する思いも。制作年代を考えると、空撮の素晴らしさも認めなければならないだろう。実際に従軍したパイロットたちのアドヴァイスや協力もあったらしい。
140分(サイレント映画ではセリフ字幕があるので、長時間の作品が多いようだ)だが、中だるみすることなく楽しめた。
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