2016-12-25
この国のクリスマスは、すでに宗教行事でもなんでもなく、子どもを中心としたプレゼント景気による消費奨励と、ややえげつない少子化対策に特化しているので、すでに多くの人々が本当の意味など忘れ果てているのではないかと思ってしまう。
クリスマスを一人で過ごすのは、何でも大問題となっているようだ。一人暮らしで仕事に明け暮れる国民に対して、戦場を職場に、武器を情報端末に持ち替えて、大戦中同様に国民を経済戦争に駆り立てておいて、クリスマスには異性と同伴しろと言うのだから恐れ入る。戦時中のダークな休養まで連想されるようで、かなり心が暗くなる。
一人心静かに過ごすのも、家族と楽しく過ごすのも、もちろん恋人と過ごすのも、過ごす側の自由、他人にとやかく言われる筋合いはないではないか。世の中には野暮な連中が多すぎる。そんなことにかまける暇があるのなら、暮らしを破壊することを前提とした今の労働概念に、どう平和をもたらすべきかを考える事のほうが先決だろう。芸能界の某グループが大晦日に営業しないことをとやかく言うより、なぜ彼らが営業しない(またはできない)のかを考えるほうがよほど建設的だ。そうすれば、多くの国民にとって嬉しいプレゼントが生まれるかもしれない。
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